URP(Universal Render Pipeline)におけるPostProcessing項目
超お久しぶりです。マチオです。
今回の記事は、UnityでURPを扱う際の、ポストエフェクトに関してです。
URPでのポストエフェクトはどう扱うのか、従来のBRPとの違いは何か。
主に扱う項目は何かをまとめたものです。
少しでも参考になれば幸いです。
結論
- 標準のBRPとは異なるPPSを扱う(項目が違う)
- パッと絵作りするなら扱う項目は少ない
- Color AdjustmentsとWhite Balance、Bloomで味付け
BRPとのPPSの違い
BRPのPPS
Unityで標準採用されているビルトインパイプライン(BRP)では、PostProcessingStack V2をPackageManager経由で導入し、エフェクトを掛ける方法で行っていました。
URPのPPS
URPに組み込まれているポストエフェクトを使用します。なので、PackageManagerを弄る必要はありません。
そして、PPSv2とは設定項目が異なります。
導入に関して
割愛します。記事の最下部、参考リンクに記載する記事にて詳細があるので、参考にして下さい。大雑把に説明するとカメラ設定して、Componentとして設定していく感じです。
URPで扱うPPS
多くの項目がありますが、よく扱うものとそうでないものがあるので、絞って解説したいと思います。
設定項目に関しても、英語を読めば分かるものもあれば、よく分からないものもあります。それらの項目についてのみ補足説明を行います。
※更に詳しい説明が知りたい方は下記URL先に公式ドキュメントがあります
Effect List | Universal RP | 13.1.5
項目一覧
- Bloom
- Channel Mixed
- Chromatic Aberration
- Color Adjustments
- Color Curves
- Depth of Field
- Film Grain
- Lens Distortion
- Lift Gamma Gain
- Motion Blur
- Panini Projection
- Shadows Midtones Highlights
- Split Toning
- Tonemapping
- Vignette
- White Balance
よく使う項目
- Bloom
- 光のふんわりとした広がりを表現
- Scatter : 光の半径
- Skip iterations : 反復処理をいくつ飛ばすか、高くすれば負荷軽減に(規定値は1)
- 光のふんわりとした広がりを表現
- Color Adjustments
- White Balance
- 色味の調節
- 最終的な寒色系or暖色系を決めれる
本当に細かな調節をしたい場合の項目
- Lift Gamma Gain
- リフト・ガンマ・ゲインの3項目で色調を調節。よほどのこだわりない限り放置。
- Shadows Midtones Highlights
- 上記項目(Lift Gamma Gain)を更に細かく正確にしたもの。よほどのこだわりない限り放置。
- Channel Mixed
- RGBの出力を変える。こだわりたいor特殊なことがしたい場合のみ弄る。
- Color Curves
- 色相、彩度、明度の特定範囲を調整する高度な方法。
表現に応じて、あるいはあまり使わない項目
- Depth of Field
- 被写体深度、ピントのボケなど
- Motion Blur
- 動きのボケやブレ
- Lens Distortion
- レンズ歪み、魚眼とか
- Film Grain
- フィルム現象のザラザラ、粒子の表現
- Vignette
- 周りを暗くしてカメラ感を出す
- Panini Projection
- 歪みのない広角ビューを作るため、Fovによって歪む端を調節するやつ
- Split Toning
- シャドウとハイライトに異なる色調を施す。映画みたいな演出したい時、絵作り
- Tonemapping
- 明る過ぎる色を特定の色に変換。
- Neutral:色相や彩度への変更が少ないもの。
- ACES:映画に使われる。コントラストが強く、明るい色は白に寄る。
- 明る過ぎる色を特定の色に変換。
- Chromatic Aberration
- 色収差、色ズレ、RGBShiftの表現
まとめ
とりあえずパッと絵作りを行いたいなら、Color AdjustmentsとWhite Balanceを設定してあげるだけでも結構整ってくると思います。
こだわりたいのであれば、最初にTonemappingの設定を行い、Color Curvesやらも触ってあげると、より深い表現が可能になると思います。
AfterEffectやPremiereProを触ってた人なら大分取っつきやすい要素かな?
少しでも参考になったら幸いです。
参考リンク
【Unity】URPでポストプロセス(Post-processing)を使う手順 - はなちるのマイノート
【Unity】Universal Render Pipelineでポストエフェクトを適用する - LIGHT11
Effect List | Universal RP | 13.1.5